Wake
アナログ的なノイズから、少しだけ不穏な感じのするフレーズにつながり、湧き上がるようなドラムの音にギターが重なる。「Wake」という単語の持つ「航跡」と「目覚め」という2つの意味も相まって、新時代のLPを予感させる曲に仕上がっている。
Given Up
手拍子という、ある意味、最もアナログな音で始まり、LP史上最長の17秒にも及ぶチェスターのシャウトに乗せて、自分の中の苦悩や、襲い掛かってくるプレッシャーについて歌い上げる曲。この曲を1曲目に持ってきたという事が、今回のアルバム制作の難しさを物語っているような気がします。
Leave Out All The Rest
今回のアルバムでは、今までのLPサウンドから大きく変化を遂げている訳なんだけど、アルバムを初めから順番に聴くと、それを強く実感させられるのがまずこの曲。新しいLPを感じさせるサウンドに仕上げながらも、その反面、歌詞の内容は「変化する自分に対する不安」みたいな物を表現しているのが興味深い。
Bleed It Out
曲調は、Leave Out All The Restから180度変わって完全なパーティーチューン。でも唄っている内容は「変化するための苦しみ」であり、曲のテーマは3曲目と4曲目で共通していると感じます。マイクのラップで煽って、チェスターのシャウトが被ってくるという、今までのLP方程式に則った曲ですね。ライブではかなり盛り上がる曲になりそう。ライブの中盤で、少し疲れてきた頃に、この曲をやられるとかなりヤバイかも。
Shadow Of The Day
一つの時代の終わりを歌った曲。この曲はやっぱり今までのLPの終焉を表してるのかもね…。「太陽が沈み、影が世界を灰色に染める…」という事で、アルバムのジャケット写真にも繋がる曲になってます。
What I've done
時代の終わりを唄った曲に続く、新時代のLPを象徴する曲という事で、先行シングルとしてはここしかないという場所に収まってると思います。今までの自分のやってきた事を振り返りながらも、新たな一歩を踏み出そうとするという内容。いいねー。
Hands Held High
マイクのラップがメインの曲。これまでは、内省的な歌詞ばかりだったLPですが、この曲で始めて世の中に向けて、強く主張しています。歌詞の内容といい、少しFORT MINOR的な感じもします。
No More Sorrow
前曲に続いて、社会に対するかなり強い主張が込められた曲。今回のアルバムは、HybridTheoryやMeteoraに比べて、音がかなり「生」っぽいのが特徴だと思うのですが、その中でも「生」っぽさが特に際立っているのがこの曲。ドラムの音とかね。E-BOWという、少し特殊なエフェクターを使ったギターの音にも注目。
Valentine's Day
解釈がすごく難しい曲だと感じてます。世の中を変えてしまった大きな事件の事を唄っているようにも思えるし、人と人との別れを唄っているようにも思えるし…。でも、そんな風に色々な解釈ができるのが、LP的と言えるかもしれないですね。チェスターもいつに無く優しくて、でも少し寂しげな唄い方をしていて、新しいチャレンジって感じ。
In Between
マイクがラップでは無くて、メインボーカルを始めて務めるのがこの曲。シンプルなストリングスの音に乗せて「まず謝らせてくれ…」と語るように唄うマイク。実は個人的にはこの曲が、今のところ一番のお気に入りです。
In Pieces
この曲は聴くのがちょっと辛いですね。曲名からも想像できるように、チェスターの離婚についての曲なのですが、どちらかと言えば、相手を責めるような内容になっています。まぁ、チェスターと前妻であるサマンサさんの間に何があったのかは分からないけど、確か親権を巡って訴訟にまでなってたもんね…。In Betweenとの2部作として、捉えると少しは救いがあるような気もします。
The Little Things Give You Away
うーん、これも解釈が難しい曲ですね。曲の中で語られる「俺」と「お前」を誰とするかによって全く解釈が分かれそうな気がします。個人的には「ファン」と「バンド」を当てはめるのが一番しっくり来るかなと思ってます。曲調としては少しグランジっぽくもあって、チェスターが前に所属していたGreyDazeのサウンドの雰囲気も感じられます。
Faint(ボーナストラック)
Faintは好きな曲だけど、ここに収録するのは完全にミスマッチだと思う。Minutes To Midnightの世界観を最後の最後で壊してるような気がする。まぁ、ボートラってのはそんな物なんだけどね。ただ、今回のアルバムでバンドとして変化する事を重視し、ある意味、リスナーに対して挑戦をしているのに、Faintの内容が「お前が望む通りの俺でいたい。俺にはお前しかいないんだ。」というのは、皮肉でありつつも面白い所ではあると思います。
…というのが今の時点での感想です。最初に聴いたときは、あまりの変わり様に、ちょっとビックリしたし、戸惑いもしましたけど、今の所はわりと好きな感じのアルバムです。…とは言っても、まだ自分の中で「これでいいのか?これで満足していいのか?」って気持ちもあるけどね…。
あ、上に書いたのは、もちろん個人的な感想なので、「ダメじゃん、タチコギ全然わかってねーよ。」「その曲はそんな事歌ってるんじゃねーよ。」って思う方もたくさん居るとは思います。という訳で、ここのコメントでもいいし、LPJの掲示板でもいいから、どんどん意見を書き込んで下さいね。喧嘩は良くないけど、議論は歓迎ですよ。
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